ランナーの患者様がご来院されました。
症状は「大腿の違和感」です。

ホワイトボードには
ランナーです。
大腿の違和感で来ました。
よくなってればいいな!
と書いてくださいました。
ただ、この患者様の症状は、
私たちにとっても少し珍しいものでした。
押しても痛くない、動かしても痛くない
つるかめ鍼灸院では
アキレス腱炎、シンスプリント、足底筋膜炎など、
腕や足の靭帯や筋肉の痛みを多く扱っています。
多くの場合、
- 押すと痛い場所がある
- しゃがむと痛い
- 階段で痛い
- 動くと痛い
といった、症状を確認できるポイントがあります。
しかし今回の患者様は違いました。
- 大腿を押しても痛い場所がない
- 屈伸しても痛みなし
- 階段の上り下りでも問題なし
つまり、院内で症状を再現できないのです。
1キロ走ると足が動かなくなる
問診で伺った内容はこうでした。
1キロくらい走ると
足が動かなくなる感じがする
痛みではなく、
「動かなくなる」感覚です。
このままでは状態がわからないため、
たまたま次の患者様まで時間が空いていたこともあり、
実際に外を走っていただくことにしました。
雨の中、実際に走って確認
約10分ほど外を走っていただきました。
戻ってきたとき、
確かに足を引きずるような状態になっていました。
ただし、それも長くは続きません。
数分すると、
また普通に歩ける状態に戻ってしまうのです。
これは問診の時点である程度予想していた流れでした。
症状が出ている間に急いで治療
症状が出ている時間が短いため、
できるだけ急いで
症状があるうちに治療を行いました。
ただ問題はここです。
治療後、
良くなっているのかどうかが分からない。
患者様も
私も
正直なところ判断できませんでした。
もう一度走って確認
そこで再度、
外を走っていただきました。
雨にもかかわらず
2回も走ってくださった患者様には
本当に感謝しています。
ただ、この時点でも
- 痛みはない
- 違和感もはっきりしない
という症状のため、
その場で明確な改善を確認することはできませんでした。
人の体は、思い通りにはいかない
私たちが扱っているのは
人の体です。
もちろん多くの症状は
その場で変化が確認できることもあります。
しかし
- 初めて出会うタイプの症状
- 再現が難しい症状
- 痛みがはっきりしない症状
こういったケースも
実際の臨床では存在します。
何でもかんでも
思い通りに治るわけではありません。
1〜2週間後の変化を観察
今回は
1週間〜2週間ほど様子を見ていただく
ことになりました。
もし
- 1キロ走っても症状が出ない
- 以前のように足が動かなくならない
という変化があれば、
それが治療の効果ということになります。
今回の症例は
私にとっても非常に興味深い経験でした。
症状の確認のためとはいえ、
雨の中で2回も走ってくださった患者様には
心から感謝しています。
ありがとうございました。



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